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2011年12月17日 (土)

落ち葉と・・・セシウムと・・・野菜作り・・・

~落ち葉と・・・セシウムと・・・野菜作り・・・~

わったーの野菜作りの師匠に次のような質問をしてみた・・・

落ち葉堆肥に470ベクレル/kgのセシウムが存在するとしたら、野菜にどう影響するのだろうと質問したところ・・・以下の回答が・・・

セシウムが仮に全部セシウム137だとすると(実際はセシウム134が種々の割合で混ざっている)、
470ベクレル × 3.12e-13 = 1.46e-10 g/kg
つまり、堆肥1kg当たり、セシウムとして、0.00000000146 g  含まれているということです。

この堆肥は10a当たり2t/10a撒くとすると、堆肥の一般的な水分60%なので、乾物800kg/10aで1平米当たり800g撒くことになります。
セシウムは、0.000000000146 × 800/1000 = 0.000000000117 g 入ります。

これが土壌10cmに鋤き込まれるとすれば、1平米10cmの土壌の重さは、
比重1とすると100kgですから、土壌100g当たりだと、
0.000000000117 g : 100kg = x : 100g
x= 0.000000000000117 g/100g土壌 です。
通常の土壌診断データと同じ表記をすると、0.00000000117 mg/100g

セシウムは土壌中ではカリウムと同じ挙動をします。植物や一般的な微生物にとっては同じ働きをすると考えられ、拮抗しながら吸収されると考えられます。
カリウムは土壌中に50mg-100mg/100g土壌くらい含まれているので、
仮に100mgとすると、土壌中での存在比は、
0.00000000117 :100 =  0.0000000000117 : 1

しかしこの比率で植物に吸収されることはありません。
セシウムの方がカリウムより土壌との結合が強いからです。
仮にセシウムの10%が吸収されるとすると、
カリウムを10kg吸収する作物では 10 × 0.0000000000117 × 10% のセシウムが吸収され、
10a当たり 0.0000000117 g のセシウムが移行することになります。
キャベツ4000株/10a、収量4t/10a、1球1kgなら
1球当たり 0.0000000117 / 4000 = 0.0000000000293 g 含有になる。

これを再びベクレルに換算すると、セシウム1g 当たり 3.20e+12 ベクレルなので
93.6ベクレル/キャベツ1kg当たりとなります。

これは2011年の4-5月頃に関東各地の野菜等で検出されたレベルに相当します。
国が言うように直ちに健康に問題になるレベルではありませんが、
最大に見積もると、その堆肥を使った場合にこのレベルの野菜ができる可能性があるとは言えるわけです。堆肥の基準値400ベクレルというのはそれなりに農家の堆肥事情も考慮されたものだと言えると思います。

セシウムは最大で半分くらいは半減期2年のセシウム134であろうということや土壌-セシウムの結合は強く、植物による吸い出しは10%もないだろうということなど、もっと低くなる可能性が多分にありますが、基準値は最大で見積もっていると思われるので、まずはこれに従うのが妥当な判断だと思われます。

行政からの廃棄指導などがあるならそれに従えば良いと思いますが、
もし自分で何らかの処分をするのであれば、すでに原発事故から半年以上経っており、セシウム134も減ってきているでしょう。あと1年半寝かせて再度検査してみてはどうでしょうか。
そして寝かせている間にEM活性液と光合成細菌を繰り返し撒布してみて下さい。比嘉先生の言うように下がってくれれば使えるでしょう。私もその可能性はあると考えています。

以上

さて・・・これからどうしようか?・・・・

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